2010年6月10日(木)「しんぶん赤旗」
矢臼別演習場
米海兵隊外出に抗議
紙議員「地元酪農家ら不安」
日本共産党の紙智子参院議員は9日、北海道の自衛隊矢臼別演習場で実弾砲撃訓練を行っている米海兵隊員の外出を北海道防衛局が釧路市に伝えたことで、防衛省に抗議するとともに外出の中止を求めました。
同演習場の周辺は酪農地帯で、地元酪農家は、口蹄(こうてい)疫の感染・拡大を招くようないかなる可能性も絶ちたいとして、海兵隊員の外出に強く反対しています。「米海兵隊移転反対別海町連絡会」は北海道防衛局と別海町に外出中止の要請を続けてきました。
紙議員は防衛省への電話で、「酪農家が口蹄疫への不安を抱えるなかで海兵隊を外出させるようなことは許されない」と主張。応対した井上源三・地方協力局長は「確認したい」と述べる一方、「集団でバス移動するので問題はない。人道上外出も必要」などと外出を認める姿勢に終始しました。
紙議員はまた、今回の演習で、5月28日から6月8日までの期間に着弾地とその外で5回にもおよぶ火災を起こしながら訓練を続行したとして抗議。井上局長は「発生の度に米側に注意を申し入れた。原因を調べさせているので回答したい」と答えました。