2010年6月15日(火)「しんぶん赤旗」
都青少年条例の改定案
都議会総務委が否決
出版・創作に重大な影響
吉田都議が指摘
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東京都議会総務委員会は14日、漫画・アニメに登場する18歳未満の人物の性描写を規制する青少年健全育成条例改定案を日本共産党、民主党、生活者ネット・みらいの反対多数で否決しました。
改定には漫画家、脚本家、出版関係団体、法曹界から「表現の自由を侵害する」と反対の声があがっていました。
自民・公明両党は用語の一部を変える修正案を提出しましたが、否決されました。
日本共産党の吉田信夫都議は、不健全な図書類を青少年が容易に閲覧できないようにすることは一般的に認められると指摘。しかし改定案は現行の「性的感情を刺激」との基準に該当しなくても規制対象とし、「みだりに」「肯定的に」との基準も恣意(しい)的に判定される恐れがあると批判。出版・創作活動に重大な影響を与えると述べました。自公の修正案も原案の根本問題は何ら変わらないと指摘しました。
吉田氏は都の青少年行政が治安対策や取り締まり偏重から、青少年の人格形成を支援する原点に立ち返るよう求めました。
改定案の廃案などを求める請願・陳情について、日本共産党は趣旨採択を求めましたが、民主党は自公とともに反対し不採択にしました。