2010年7月17日(土)「しんぶん赤旗」

ソマリア沖

自衛隊派兵 1年延長

菅・民主党政権が決定


 菅・民主党政権は16日、安全保障会議と閣議を開き、23日で期限切れになるアフリカ・ソマリア沖への自衛隊派兵を1年間延長することを決定しました。

 自衛隊は2009年3月から、自衛隊法の海上警備行動としてソマリア沖の「海賊対策」のため海上自衛隊の護衛艦を派遣。同年5月には海自のP3C哨戒機も派遣しました。

 同年6月に「海賊対処」派兵法が成立。抵抗・逃亡する海賊への危害射撃や海賊行為を制止するための船体射撃を可能にしました。「海賊対処」を口実に、自衛隊の海外での武力行使に道を開く違憲の法律です。

 現在、自衛隊は同法に基づき護衛艦2隻とP3C哨戒機2機などを派遣。民間船舶の護衛や海上監視を実施しています。防衛省は護衛艦やP3Cによる米軍への情報提供も否定していません。これは同地域で対テロ戦などを展開する米軍の軍事作戦全体を支援することです。

 外務省によると、ソマリア沖・アデン湾での09年の海賊発生件数は217件で08年の111件から倍増しました。軍事活動では海賊問題を解決できないことがますます明らかになっています。海賊発生の根本問題であるソマリアの内戦終結と貧困解決の外交努力と民生支援こそが求められています。





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