2010年7月21日(水)「しんぶん赤旗」

岩手県発注工事の談合18社

小沢氏側に4082万円献金

返金せず 公取委の勧告以降も

井上参院議員調べ


 民主党の小沢一郎前幹事長(衆院岩手4区)が、岩手県発注工事の談合企業から4082万円の献金を受け取っていたことが、日本共産党の井上哲士参院議員の調べでわかりました。


 公正取引委員会は、2005年6月、岩手県発注の建築工事で01年4月以降、談合をおこなっていたとして、岩手県内の106社に対し、独占禁止法違反で勧告。ことし3月、80社に審判審決をおこないました。

 岩手県はじめ、東北地方の公共工事に絶大な影響力を持っている小沢氏が支部長を務める政党支部(自由党岩手県第4総支部、民主党岩手県第4総支部)の政治資金収支報告書によると、これら談合企業のうち、18社から01〜08年までの8年間に総額4082万円の献金を受け取っていました。

 しかも、このうち、公取委の勧告を受けた以降の献金も、15社から1609万円にのぼっていました。

 公共事業での談合は、受注額を引き上げ、税金のムダづかいになります。その談合企業からの献金は、国民の税金を食いものにするもので、民主党自身、これまで、公共事業受注企業からの政治献金を禁止する政策を繰り返し発表、小沢氏が代表代行だった昨年6月には、法案を提出したこともあります。

 自民、公明政権時代、河村建夫官房長官、小渕優子少子化担当相、古賀誠選対委員長、金子一義国土交通相(いずれも当時)など、談合企業からの献金が明らかになった閣僚や党役員は、法律で禁止されていなくても政治的・道義的問題などから献金を返却する意向を明らかにしました。

 ところが、小沢氏は、談合企業からの献金について、いっさい返却していません。

国会で説明を

 談合企業からの献金問題にとどまらず、小沢氏をめぐっては、西松建設違法献金事件の公判で、鹿島など大手ゼネコンのヤミ献金も明らかになっています。資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件では、東京第1検察審査会がヤミ献金を提供したとする中堅ゼネコン「水谷建設」関係者の供述を「具体的で信ぴょう性が高い」などと議決したばかりです。

 小沢氏は、一連の事件で、ゼネコンとの癒着が大問題になっているにもかかわらず、国会で一言も説明していません。

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