2010年8月21日(土)「しんぶん赤旗」
口蹄疫被害
預託畜産農家に支援金
紙氏の主意書に政府答弁書
政府は20日の閣議で、4日に日本共産党の紙智子参議院議員が提出した口蹄疫(こうていえき)問題に関する質問主意書に対する答弁書を決定しました。
この中で、畜産農家の経営再建について、「被害畜産農家がもれなく経営再建することが、当該地方自治体の財政や地域経済の再建にとって不可欠」と紙議員が質問したのに対して、「牛、豚等の家畜の生産者の経営の再建は、地域経済の再建等にとって重要であると認識しており、現地の意見、要望等にきめ細やかに対応し、今回の口蹄疫による被害を受けた生産者の経営の再開や地域の農業の振興のため、最大限の支援を行っていく」ことを明らかにしました。
さらに、現地で問題になっていた、大規模畜産経営者から、牛や豚の飼育を依頼されて飼育していた預託畜産農家に対する補償がなされていない問題について、今回はじめて、「経営の再開のための支援金は、所有者からの委託を受けて家畜を飼養する事業については、その事業を営んでいた者に交付することとしている」として、預託畜産農家に直接経営再建支援金を交付することを明らかにしました。
また、基金の設置問題については、「その創設を図ることとしているが、設置主体、拠出主体、支援対象等に関しては、効果的・効率的な事業の運営という観点を踏まえ、宮崎県等からの具体的な要望を聴いた上で検討することとしている」と答えるにとどまりました。