2010年8月21日(土)「しんぶん赤旗」
社保審分科会
重い居住費解決を
特養の個室巡り議論
個室の「ユニット型」特別養護老人ホームの居住費が重いために低所得者が入所できない問題をめぐって、社会保障審議会介護給付費分科会が20日に開かれ、国による対策を求める声が相次ぎました。
4人部屋など多床室の「従来型」に対し、「ユニット型」は入所者一人ひとりの個室と共同生活室を備えた施設で、2003年から国が推進しています。しかし05年に居住費・食費が入所者の自己負担とされたため、従来型施設より居住費が高いユニット型施設に低所得者が入れない問題が発生。多床室とユニット型を組み合わせた「一部ユニット型」施設の建設が広がっています。
この日は関係自治体などのヒアリングが行われ、「低所得者もユニット型特養を安い居住費負担で利用できる仕組みを国の責任において構築してほしい」(東京都)、「(原則として認められていない)生活保護受給者のユニット型施設利用を認めるとともに、低所得者に対する食費・居住費の補足給付の充実を検討してほしい」(埼玉県)などの意見が続出しました。