2010年9月3日(金)「しんぶん赤旗」

被害者全員救済を

B型肝炎訴訟原告団訴え

厚労省前


写真

(写真)厚労省前で早期全面解決を訴える原告団・弁護団=2日、東京・霞が

 全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は2日、東京・霞が関の厚労省前でリレートークをしました。国会内では早期全面解決を求めて集会を開くなど終日活動しました。

 前日の1日、3回目の和解協議が札幌地裁で行われ、まだ発症していない持続感染者(キャリアー)を救済対象から外すなど被害者を切り捨てる内容が被告国から提示されました。これに対し、全国10地裁で訴訟をたたかう原告らが急きょ上京して「東京行動」に取り組んだものです。

 「和解勧告から半年たったのに救済の全体像がでていない」と国の対応を批判した谷口三枝子・全国原告団代表。「キャリアーを切り捨てることは許されません。一日も早く謝罪して救済をしてください」と訴えました。

 大阪訴訟原告の女性(58)は予防接種で感染。2人の子どもに二次感染させました。感染した長男はキャリアーですが、国の案だと救済されません。「医師からは『キャリアーでも肝がん発症の可能性があります』といわれ、言葉を無くしました。悔しさでいっぱいです」と涙ながらに訴えました。

 佐藤哲之弁護団長は「発症してからでは遅い。感染させられた被害者に一時金を出さないのでは著しく正義と公正に反する。国はあれこれと口実を作り切り捨てを図ろうとしている」と批判しました。

 日本共産党の紙智子参院議員があいさつしました。





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