2010年9月7日(火)「しんぶん赤旗」
公費負担増の意見も
社保審・介護保険部会
厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会が6日に開かれ、2012年度の介護保険制度改定に向けて給付と負担のあり方を議論しました。
厚労省側は、高齢化による給付の増加などで、65歳以上の介護保険料(全国平均で現在月額4160円)が12年度から5000円を上回りかねないと発言。保険料・公費・利用料などの負担のあり方と、軽度者支援などの給付のあり方について検討を促しました。
委員からは、▽公費負担を5割から6割に引き上げる▽低所得者の保険料・利用料を国の責任で軽減する▽低所得者の施設居住費・食費の軽減(補足給付)を別枠の公費で行う―などの提案が相次ぎました。しかし厚労省側は、歳出増を伴う施策を行う際は同時に恒久的な歳出削減または歳入確保措置をとるという菅内閣の「財政運営戦略」を理由に、公費の拡大につながる施策は「きわめてハードルが高い」と述べました。
一方、複数の委員が調理・掃除などの生活援助を軽度者への保険給付から外すことを主張しました。
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