2010年9月8日(水)「しんぶん赤旗」
米価暴落 買い上げ解決を
参院委 紙議員迫る
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日本共産党の紙智子参議院議員は7日開かれた農林水産委員会で質問にたち、米価暴落問題と、宮崎県内でいまだに復興のめどがたっていない口蹄(こうてい)疫対策を取り上げました。
米価暴落では、政府として緊急に過剰米を買い上げて安定対策をとるよう迫りました。
米価は、生産者が作り続けるためには全国平均60キロで1万6500円必要です。
紙氏は、今年の新米の販売環境が厳しいため、農家の手取りとなる農協の「仮渡金」が1万円程度という異常な低水準の提示となっていると紹介。「農家はこれではやっていけないと落胆の声をあげている。一刻も放置できない。JA全中も緊急需給調整対策を求めている」としました。
山田正彦農水相は、「米価は何年か下がっているのは事実だ。このまま下がるという人もいる」と実態を認めたものの、政府の「戸別所得補償」による補償金で対応するとの姿勢を示しました。
一方、政府は5年を過ぎた古米は飼料用にまわす「棚上げ備蓄」を来年度から実施することを決めています。紙氏が「政府は(備蓄方針を)柔軟に対応し、米の買い上げを決断すべきだ」と迫ると、山田農水相は「作柄の様子を見ながら考えたい」と答えました。
口蹄疫の基金急げ
口蹄疫対策では、特別措置法で明記されている「地域再生基金」が法制定後3カ月過ぎてもできていないと指摘。「あまりにも遅い。復興の出鼻をくじくことになる」と追及し、必要な関係法の改正もふくめ早期に基金設置を求めました。山田農水相は、「つめの段階に入っている」と答えました。