2010年9月8日(水)「しんぶん赤旗」
小麦の乾燥施設の建設費
紙議員に農水相答弁
補助金は今年度補正に
日本共産党の紙智子参議院議員は7日開かれた農林水産委員会で質問にたち、北海道の新品種小麦の共同乾燥施設の補助金カット問題をとりあげ、「食料自給率向上方針に逆行する」と指摘、今年の作付けに間に合うよう補助金を交付するように要求しました。
山田正彦農水相は、紙氏の指摘を認め、今年度補正予算で対応する方針を明らかにしました。
小麦の新品種は、主産地北海道でうどんなどのめん用に開発された「キタホナミ」。これまでの小麦に比べ収量が2割から3割も増えることから自給率向上になると期待され作付面積が広がっています。
紙氏は、期待していた乾燥施設の補助金がなくなった農協との懇談を踏まえ農水省の対応を質問。「キタホナミは、食料自給率引き上げにつながると、産地では乾燥施設の予算要求をしてきたが認められなかった。こんな大失態がなぜ起きたのか」と追及しました。
山田農水相は、“事業仕分け”の対象で削減したと釈明するとともに、11年度予算概算要求では乾燥施設の増設もできる事業があることを紹介しました。
紙氏は、「来年度ではなく今どうするかだ。今年の種まきの前に安心して麦の栽培契約をするため、今年度補正予算でできないのか」と迫りました。
山田農水相は、「政府の経済緊急政策では盛り込めてない。次の10年度補正でやろうと調整している」とのべ、実現にむけ取り組んでいることを明らかにしました。