2010年9月10日(金)「しんぶん赤旗」

B型肝炎 原告全員救済を

高橋議員 持続感染者の除外批判


 日本共産党の高橋ちづ子議員は8日の衆院厚生労働委員会で、政府が1日に示したB型肝炎訴訟の和解案を批判し、原告全員の救済を求めました。

 高橋氏は、政府の和解案には被害者から強い批判が上がり、なかでも未発症の持続性感染者を救済対象としないことは、原告511人の2割を救済の対象外にするものだと指摘しました。

 長妻昭厚労相は、未発症の感染者にも発症すれば一時金を支払うので「救済対象から外すということではない」と強弁しました。

 高橋氏は、「ウイルスが存在する限り病気に対する不安は一生続く」という女性患者の訴えや、胎内感染で子どもの人生を狂わせたと自分を責める患者の悲痛な訴えを紹介。2006年に最高裁で確定した札幌高裁判決が「持続感染者であること自体が…一生涯解放されることのない不安と苦悩を持ち続けることを意味する」として原告全員に慰謝料500万円が相当としたことをあげ、「判例よりも後退することになる」と追及しました。

 長妻厚労相は、予防接種から20年以上経過しているため裁判に訴えられる期間が過ぎていることを理由に、対象外とすることを正当化。高橋氏は、先行裁判の提訴から20年あまりたっており、国が責任逃れに時間を費やしたことが問題で原告にはなんの責任もないと指摘。「苦しんでいる感染者の立場に立ち、最高裁の教訓をもう一度学ぶべきだ」と力説しました。





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