2010年9月17日(金)「しんぶん赤旗」

交付金減は大打撃

千葉大学長と共産党懇談


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(写真)齋藤学長(右手前から2人目)らと懇談する(左から)浮揚、田村、宮本、小松、丸山各氏=16日、千葉大学

 日本共産党の宮本岳志衆院議員、田村智子参院議員、小松実、丸山慎一の両千葉県議、浮揚幸裕党千葉県委員長らは16日、千葉大学(千葉市稲毛区)を訪れ、大学運営費交付金1割削減問題で、齋藤康学長、山本恵司理事らと懇談しました。

 齋藤学長は、「教育現場は大変厳しく、予算の問題で人を育てることが難しい状況だ。生の声をぜひ霞が関や県庁に伝えてほしいし、国会議員に現場を見てほしい」とあいさつしました。

 宮本氏は、齋藤学長が7月に出した交付金削減反対の緊急アピールに賛意を示し、8日の衆院文部科学委員会の議論を紹介。文科省は2011年度概算要求を前年度比2・8%増の1兆1909億円としたものの、今後削られる可能性があるとして「運営費交付金は必要額として確保する予算編成にすべきだ。民主党政権に公約を守らせ交付金を減らさないようがんばりたい」と語りました。田村氏は憲法で保障された学ぶ権利を強調し、「今後も視察などで現場の実態を見させていただき、予算拡充へ奮闘したい」と述べました。

 山本理事は、「6、7年前と比べて、研究費は20〜30%にまで減少し、研究に支障をきたすほどで、世界レベルに追いつけない。教員が定年退職しても補充できず、ほかの先生に割り振る講義を増やし、自転車操業でやっている」と現状を語りました。

 また大学側から「教員は平成17年(05年)ベースで約80人減少」「授業が増え研究が犠牲になっている。日本の臨床系の研究論文数の減少は統計でも出ている」「10%削減は壊滅的打撃。基盤的経費は対象外に」などの声が出されました。奨学金の不十分さ、付属病院の運営や研究の困難さ、付属特別支援学校の設備の老朽化など深刻な実態についての説明もありました。

 小松、丸山両県議は、県議会でも超党派で視察や懇談を呼びかけたいと語りました。





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