2010年9月19日(日)「しんぶん赤旗」

円高対策 賃上げが一番

BS番組で穀田氏 内需主導へ転換迫る


 日本共産党の穀田恵二国対委員長は18日放映のBS朝日「激論!クロスファイア」で、各党出席者と円高・景気対策や「政治とカネ」の問題などについて討論しました。

正規雇用増やせ

 穀田氏は、円高による単価引き下げなどのコストダウンを押し付けられている中小企業の倒産が続出していると指摘。菅直人首相が代表選で「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と繰り返したが、「3回いえばいいというものではない」と述べ、労働者派遣法の抜本改正など正規雇用拡大の手だても打たれていないと批判しました。

 その上で、雇用拡大には景気回復が必要だと指摘し、景気悪化の原因である円高とデフレを招いたのは給与水準の下落であり、賃上げによる購買力向上の必要性は財界系シンクタンクでさえ指摘しており、「非正規雇用を正規にし、賃上げするのが一番の克服になる」と主張。「資本金10億円以上の大企業はこの10年間でもうけを倍にし、昨年度は内部留保を11兆円増やして244兆円になったが、大企業で働く人の給料は下がっている。このような現実が日本経済をおかしくしている」と述べました。

 これに対し、民主党の大塚耕平内閣府副大臣は、「穀田さんの指摘は当たっている」「(価値が)分配され消費されていくプラスの循環にしていくことができなかった」として、政府の対応が不十分であったことを認めました。

 また、米高官が日本一国による市場介入には「意味がない」と批判したことについて、自民党の石原伸晃衆院議員は、沖縄・米軍普天間基地問題での民主党政権の迷走やインド洋からの自衛隊撤退で米の信頼を損なったからだと発言しました。

 穀田氏は、円高は、1日で4兆ドルが動く世界の為替取引によって「つくられたものだ」と指摘し、投機的為替取引への規制に踏み出すためのイニシアチブを日本政府が発揮すべきだと主張。同時に、内需主導型経済に切りかえ、「外需頼みの日本経済の体質を直していくべきだ」と強調しました。

小沢氏喚問を

 穀田氏は、臨時国会を早期に開くべきだと求めた上で、小沢氏が代表選で、起訴されても「逃げない」と表明した以上、「(喚問を)堂々とやるのが筋だ」と主張しました。大塚氏は、「穀田氏のいうとおりだ」と述べ、「なるべく早く臨時国会を開くべきだ」と表明しました。





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