2010年9月29日(水)「しんぶん赤旗」
築地で再整備進めよ
豊洲の土壌 都は深部汚染調べず
大島都議
|
日本共産党の大島よしえ東京都議は28日の都議会代表質問で、築地市場(中央区)を深刻な土壌汚染が問題となっている東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転する計画を中止し、現在地で再整備を進めるための具体的な提案を行いました。
大島氏は、豊洲の汚染土壌処理対策について、都が地下深くの汚染を調べないなど非科学的なことを批判。処理実験も都が環境基準の4万3000倍のベンゼン汚染土壌を処理できるかどうかが課題でしたが、実際の採取土壌にはこの土壌が含まれず、濃度は2・7倍だったと指摘。地下水実験も高濃度汚染を処理したものでないと迫りました。
大島氏は、都の現在地再整備案の弱点を指摘。欠陥を正し都が責任を持って業者負担を軽減するため、(1)首都圏の拠点市場化や大型量販店対応など過大な施設整備費を適正規模にする(2)1990年代の再整備計画と同様、建設費は都が全面負担する(3)全面仮移転の場合は都が負担し、水産と青果の分離を避けるため都が人工地盤をつくる―との改善策を提案。4000億円の五輪招致基金の一部を使えば実現できると強調しました。
石原慎太郎知事は「豊洲移転が最善」と答弁。岡田至中央卸売市場長は実験試料を「4万3000倍のベンゼンが検出された区画の土壌」とごまかし、大島氏の「4万3000倍のベンゼンを含む土壌ではなかったということだ」との再質問にも、まともに答えられませんでした。