2010年10月2日(土)「しんぶん赤旗」
国民との結びつきを広げ「綱領の生命力」生かす論戦を
議員団総会 志位委員長あいさつ
臨時国会が開会
第176回臨時国会が1日、開会し、菅直人首相が所信表明演説を行いました。首相は、具体的な中身を示さずに補正予算成立を「今国会の最大の課題」と位置付け、参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」を念頭に野党に協議を呼びかけました。日本共産党は、国会議員団総会を開き、志位和夫委員長が、国民との結びつきを広げ、「綱領の生命力」を生かした論戦をと呼びかけました。会期は12月3日までの64日間。各党代表質問は6日から始まります。(志位委員長のあいさつ)
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党国会議員団総会のあいさつで、志位氏はまず沖縄県の尖閣諸島をめぐる問題に言及。一番の問題は、同諸島についての日本の領有権は、歴史的にも国際法上も明りょうであることを、日本政府が、国際社会や中国政府に理をつくして主張していないことにあると強調しました。
政府にこの点をただした前日の衆院予算委員会での笠井亮議員の質問に、前原誠司外相も「大いに反省するところがある」と答弁したことは重要とし、志位氏は、(1)日本政府は、尖閣諸島の領有権を、国際社会や中国政府に理をつくして堂々と主張すること、(2)緊急に解決すべき問題として、日本の漁業者の安全操業の確保について交渉を行うことを求めていきたいと表明。中国政府には、こうした事件にさいして、緊張を高めない冷静な対応をとるよう求めたいとのべました。
志位氏は、議員団が臨時国会に臨む姿勢について、「第2回中央委員会総会の精神を生かした活動を全党と心一つに展開しよう」と強調しました。
第一は、「党綱領の生命力」を生かした論戦を進めることです。
志位氏は、山積した国政の大問題に、綱領の立場で建設的方策を示し、政府の立場をただす論戦を通じて、「米国・財界中心」の政治から「国民が主人公」の新しい日本を目指す「日本改革の方針」が浮き彫りになるような論戦につとめたいと表明しました。
「ねじれ国会」にどう対応するかという議論があるが、民主・自民間に政治の中身で「ねじれ」はないと指摘。両党に共通する政策として、法人税減税と一体の消費税増税、米軍普天間基地(沖縄県)の辺野古「移設」などを例にあげ、「ねじれているのは、そういう『米国・財界中心』の古い政治と、国民の利益だ。日本共産党は、この『ねじれ』を大本からただす立場で大いに奮闘したい」と強調しました。
第二は、「国民との結びつきを生かし、広げる」活動の先頭に立つことです。
志位氏は、経済危機のもとで、労働者派遣法の抜本改正、最低賃金の大幅引き上げなど、ワーキングプア(働く貧困層)をなくすための共同がいよいよ重要になっていると指摘。選挙後も、各大学学長、農協、中小企業・地場産業、医師会など、新たな対話と結びつきが広がっているとのべ、「国民生活のあらゆる分野で、民主党政権と国民との矛盾やきしみ、悲鳴が聞こえてくる。国会議員団が国民各層・各分野の運動としっかり結びつき、その要求を受け止め、国会論戦に生かす活動に力をつくしたい」と表明しました。
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