2010年10月8日(金)「しんぶん赤旗」
築地移転が継続調査に
都議会 共産党「現在地で再整備」
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東京都議会は7日の最終本会議で、築地市場(中央区)を高濃度に土壌汚染された東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転する計画と、現在地で再整備する計画について、特別委員会で継続調査することを日本共産党、民主党、生活者ネット・みらいなどの賛成多数で決めました。自民党、公明党などは反対しました。
日本共産党の清水ひで子都議は、市場にとって何よりも重要な食の安心・安全の確保という点で、豊洲には致命的な問題点があると強調。都の汚染土壌処理実験で高濃度汚染処理を行わないなど重大な疑惑が明らかになり、「議論が尽くされていない」と指摘しました。
清水氏は、自公両党が移転関連予算の全額執行を求め民主党も予定地購入費以外の執行を認めたことは「都民の願いにそむく」と批判、「豊洲移転強行ではなく、よりよい現在地再整備案を早急につくる」よう主張。特別委で審議された再整備案の過大な施設規模など弱点を正し、再整備を前に進めるよう求めました。
本会議はまた、バブル経済期に都有地を信託銀行に提供して貸しビル業に乗り出した高層ビル「新宿モノリス」の土地信託を5年間継続する議案などを民主、自民、公明、ネットなどの賛成多数で可決。日本共産党の、たぞえ民夫都議は反対討論で土地信託について「惨たんたる状況。一方、土地信託で造られた健康プラザに入っている大久保病院だけで、本来払う必要のない家賃を20億円も払っている。都がすべきことは事業失敗を全面総括し、貴重な都有地は都民のために使うことだ」と批判しました。