2010年10月16日(土)「しんぶん赤旗」

参院予算委

首相、公明に低姿勢

民主 農業壊す自由化主張


 15日の参院予算委員会では、ねじれ国会のもとで公明党の協力を得ようと低姿勢に務める菅首相の姿勢が目立ちました。

 「夢のある魅力的な提案だ。大畠経済産業相に検討するよう、この場で指示を出したい」。公明党の白浜一良議員が起業促進策を提案すると、首相はこう答えました。秘書らに対する政治家本人の監督責任を強化する政治資金規正法改正案への対応を問われたときも、「民主党の考え方と共通する部分もある。法案の修正などでしっかりと協議に応じたい」とのべ、「国会で議論して理解が得られれば、私たちも賛成する」と強調しました。

 同党の松あきら議員が予算要望を次々と並べ立て実現を迫ったのに対しても、「御党が大変熱心に取り組んでこられたことに敬意を表したい」(細川律夫厚労相)と持ち上げました。

 たちあがれ日本に対しても「秋波」を送りました。同党の藤井孝男議員が「補正予算等々で与党・野党超えて協力したいということだが、そういう意味で防衛とか安全保障についてどういう考えを持っているのか」と質問。北沢俊美防衛相は「与野党を超えてという発言をいただいて心強く思う。ぜひご議論に参画いただきたい」とのべました。

 また、民主党の一川保夫議員は、農業つぶしの貿易自由化を進める経済連携協定(EPA)と自由貿易協定(FTA)について、「いつごろまでにどの程度まで方向付けをしようとしているのか」と質問。菅首相は「日本は立ち遅れている。積極的にあまり遅れないように取り組むことが必要だ」と応じました。

 同党の森ゆうこ議員は、検察審査会について「会議録公開ぐらいはしていただかないと密室でうかがい知ることはできない」などと批判。小沢一郎元代表に対する政治的道義的責任の追及という国会に課せられた責務を棚に上げて検察審査会批判を繰り返しました。





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