2010年10月26日(火)「しんぶん赤旗」

最賃増額は内需増やす

手厚い中小企業支援 早急に

参院予算委 大門議員が要求


 日本共産党の大門実紀史議員は25日の参院予算委員会で、「大企業にため込まれた巨額の内部留保を経済全体に還流させることが重要だ」と述べ、内需拡大のために、先進諸外国に比べても極めて低い日本の最低賃金の大幅引き上げと、そのための中小企業への支援策を求めました。菅直人首相は、「内需主導経済に重要」「魅力的な提案」と答えました。


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(写真)パネルを示して質問する大門実紀史議員=25日、参院予算委

首相「魅力的な提案」

 大門氏は、オランダ1296円など、欧米各国の最低賃金額と比べても日本は時給730円と格段に低い実態を告発。(グラフ)

 「730円では1カ月フルに働いても11万円程度の収入にしかならない。ワーキングプア解決のための緊急の課題だ」「イギリスやアメリカの例をみても、アンチビジネス(反企業)どころか、消費購買力の増加などプラスビジネスになっている」と指摘しました。

 菅首相は「賃金引き上げは内需主導経済につながる重要な施策」と認める一方で、「雇用そのものを増やす(対策をとる)」と答弁。大門氏は、「非正規労働者が増えるだけでは賃金全体の下押し圧力になる。雇用、賃金引き上げの両立が重要だ」と強調しました。

 大門氏は、最賃引き上げのための中小企業支援対策費がフランスでは2兆2800億円(2003〜05年)、アメリカで8800億円(07〜11年)も計上されているのに対し、日本は62億円と、けた違いに低い事実を示し、「内需拡大の経済対策としてとらえるべきだ。規模も中身ももっと思い切った対策を」と迫りました。

 菅首相は、「魅力的な提案だ。中小企業支援が好循環をうむことは十分可能性がある。具体策をきかせてほしい」と答弁し、大門氏は、「具体的に提案もし、最賃引き上げに取り組んでいく」と表明しました。

グラフ




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