2010年11月1日(月)「しんぶん赤旗」

農業・地域壊すTPP 日本国民の死活問題

NHK討論 笠井氏が指摘


 日本共産党の笠井亮政策副委員長は31日、NHK番組「日曜討論」に出席し、原則として例外品目を認めず関税撤廃を求める環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や補正予算案への対応などについて、各党の政策責任者と議論しました。TPPについて笠井氏は、「農業・地域破壊協定だ」と反対の意思を示しました。(詳報)


 TPPの交渉入りをめぐって各党が賛否を表明。民主、自民、みんな、たちあがれ日本の各党が推進の姿勢を示しました。

 民主党の直嶋正行成長戦略・経済対策プロジェクトチーム座長は、加入交渉への対応について来週中に政府・与党が方向性を出す必要があるとし、「今年は加入を決めるのではなく、どういう条件があるかということを確認するだけ」と弁明しました。これに対して自民党の林芳正政務調査会長代理らから「(交渉に)行くなら入ることになる」と指摘されました。

 笠井氏は、政府試算では、TPPに不参加の場合の雇用減は81万2000人で、逆に参加の場合は4倍以上の340万人の雇用が失われることを指摘。北海道庁の調査でも損失額が単年度で2・1兆円、そのうち1・5兆円は食品加工業など農業関連産業と地域経済での損害であることを挙げ「地場産業とか地域の商工業にも影響が出てくる。農業者、地域、消費者を含む日本経済全体の問題として国民にとって死活問題だ」と主張しました。

 2010年度補正予算案をめぐる議論では、各党が「遅きに失している」と提出時期を問題にするなか、笠井氏は大企業の巨額な内部留保を国民経済に還流させる政策がない問題点を指摘。深刻な非正規雇用の正規化や最低賃金の大幅な引き上げ、社会保障の拡充、米価暴落に対し過剰米40万トンの緊急買い上げが必要だと強調し「家計や内需を土台から温める方向に転換しなければいけない」と述べました。





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