2010年11月1日(月)「しんぶん赤旗」
就活支援制度 周知の徹底を
企業説明会への交通費 宿泊費支援
宮本議員要求
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「毎週上京して東京で就活。交通費だけでも半年で50万円近くかかった」「お金がなくなり就活ができなくなった」。就職活動に必要な交通費や宿泊費の負担が大学生に重くのしかかっています。活用できる仕組みについて衆院文科委員会(10月29日)で日本共産党の宮本岳志議員が取り上げました。
すでにあるのは、次のような制度です。
文部科学省の「大学教育・学生支援推進事業」(2009年度からの3カ年事業)。この事業では、交通費や宿泊費への支援も含めて「大学の就職支援体制を強化する取組」に財政支援ができることになっています。大学の申請にもとづき、全額が補助されます。同省は支援対象となっている各大学の取り組みを例示しています。
▽東北公益文科大学(山形県)―東京や仙台市で多く開催される企業説明会に参加するための交通費(バスの借り上げ)(74万円)
▽愛知みずほ大学―大都市圏で実施される企業説明会へ集団参加するための交通費および宿泊所の確保費用(計45万円)
▽京都外国語大学―首都圏で就職活動を行う学生のため、校友会会員(卒業生)へホームステイを依頼するための費用(18万円)
申請する側の大学にはあまり知られていません。宮本氏は「知らせればもっと申請があるはずだ」と周知徹底を提起。「来年度は『継続』のみ認めて『新規』は認めないという概算要求になっていると聞いたが、もっと活用されるようにするべきだ」と文科省に求めました。
高木義明文科相は「周知徹底をはかる努力をしなければならない。(活用の)成果を各大学に発信・普及し、より多くの大学によってよりよい就職支援ができるよう努めたい」と答弁しました。