2010年11月2日(火)「しんぶん赤旗」
男女共同参画基本計画 共産党が政府に申し入れ
女性差別是正へ実効あるものに
担当相「共産党は女性議員が多く理想的。一緒に方向性を」
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年内に閣議決定される予定の第3次男女共同参画基本計画について、日本共産党国会議員団男女平等推進委員会と党女性委員会は1日、女性差別の是正に向け実効ある計画にするための施策を政府に申し入れました。働く女性への差別是正、仕事と家庭の両立、雇用・公的分野での女性参画の促進、選択的夫婦別姓制度を含めた民法改正などを求めています。
申し入れには、高橋ちづ子・塩川鉄也・宮本岳志の各衆院議員、井上哲士・紙智子の両参院議員が参加しました。
男女共同参画基本計画は男女共同参画基本法(1999年施行)にもとづくもので、5年に1回、見直されています。
党国会議員団男女平等推進委員会の高橋会長は、「基本法制定から11年がたちましたが、共同参画は十分に進んでいないと政府自身が認めています。『なぜか』を深め、国連女性差別撤廃委員会の勧告も受け止め、取り組んでほしい」として、「働く女性の差別の問題、同一価値労働同一賃金、労働者派遣法、パート労働法、民法改正」など各項目について説明しました。
岡崎トミ子担当相は、「長時間労働の是正、M字カーブ(出産・育児による退職で女性の就業率が下がり、その後再び上昇する)の解消など、きちっと取り組んでいかなければいけないと思っている。非正規労働もこんなに多くてはダメ。共産党は政党の中でも女性議員が多く、理想的だと思っている。国会で一緒に方向性をつくりあげていきましょう」と応じました。
紙氏は、「慰安婦の問題は、被害者の高齢化が進み、もう待てない状況です」と取り組みの強化を求めました。
申し入れの内容は▽働く女性への差別是正▽男女がともに仕事と家庭を両立できる条件整備▽雇用、政治的・公的分野での女性の参画の促進▽ひとり親、高齢者などだれもが安心してくらせる社会保障の充実▽女性の健康を保障する施策の充実▽民法改正、DV、セクハラ、「慰安婦」問題など人権尊重の取り組み強化▽固定的役割分担意識解消のための取り組み強化▽未批准の国際条約・選択議定書の早期批准―の8項目です。
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