2010年11月11日(木)「しんぶん赤旗」
雇用・地域守るルールを
穀田議員 大企業は増収増益
衆院予算委
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日本共産党の穀田恵二議員は10日の衆院予算委員会で、大企業が業績を回復させながら人員削減や工場閉鎖・事業撤退を進め、地域経済に深刻な影響を及ぼしている実態を告発し、「大企業に雇用と地域経済を守らせるルールと規制が必要だ」と求めました。
穀田氏は、就業者数がこの1年間で79万人減り、製造業がそのうち74万人とほとんどを占めている実態を指摘。東証一部上場企業650社の売上高・利益は、リーマン・ショック前の水準に回復していることをあげて、「大企業は増収増益だが、国民には仕事が回らず雇用もされていない」と述べました。
穀田氏は、違法なリストラを進める日本航空など大企業によるリストラ・希望退職募集の実態や、収益増のため商船建造からの撤退を打ち出した三菱重工・神戸造船所の事例を出し、大企業が全国で展開している工場閉鎖・事業撤退の深刻な実態を告発。
「大企業は、人件費削減による固定費削減、リストラ、首切りを進め収益をあげている」と批判し、現に進行している人減らしをやめさせること、三菱重工に対しても、「撤退の見直しを要請すべきだ」と迫りました。
馬渕澄夫国交相は「個別企業の判断であり政府の関与は適切ではない」と拒否。穀田氏は、「人減らしを食い止める手だてをとるべきだ」と述べました。
穀田氏は、「雇用破壊の蛇口を閉めること、大企業の身勝手な人員削減と地域経済破壊にストップをかけるルール作りが必要だ」と強調。地域住民や自治体に事前に説明・相談を行うことを義務付けることや、工場閉鎖に伴う地元産業活性化のための資金拠出義務など四つのルール作りを求めました。