2010年11月13日(土)「しんぶん赤旗」

郵政グループ

正社員化8438人だけ

10万人約束にほど遠く


 非正規社員の「10万人正社員化」を約束している日本郵政グループが、今年度の正社員登用試験最終審査で、8438人しか合格者を出さなかったことが12日までにわかりました。郵政グループで21万人におよぶ非正規社員の4%に相当し、約束の10万人の1割にも満たない数字です。


 郵政グループ全従業員の半数近くが非正規社員であり、3年以上契約更新を繰り返し、正社員同然の人が12万人以上。非正規社員のほとんどは、月10万円以下のワーキングプアです。

 「10万人正社員化」は、今年3月、日本共産党の大門実紀史参院議員が国会質問で郵政職場の現状を指摘し、亀井静香郵政担当相(当時)が約束し、日本郵政も正社員化計画を立てたものです。

 ところが、今回の試験で、受験資格を得たのは6万5千人にすぎず、実際に応募できたのは3万3千人。筆記試験で1万3千人に絞られ、そこから最終面接でさらに5千人もふるい落とされました。

 日本共産党の山下芳生参院議員が10月に国会で質問し、自見庄三郎郵政相は登用試験で不合格になった希望者が再挑戦できる体制をとる考えを明らかにしています。

 郵政産業労働組合(郵産労)の廣岡元穂委員長の話 正社員化の対象は、すでに3年以上も正社員同然に働いている人たちです。会社に必要とされているから、長年働いているのです。能力も試され済みです。それを新卒者などに使う筆記試験でふるいにかけ、さらに面接で5千人も落とすのは問題です。希望者は全員正社員にすべきです。





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