2010年11月18日(木)「しんぶん赤旗」
B型肝炎 発病してなくても苦しみ
原告団など座り込み
差別と偏見 医療費年間40万円…
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全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は17日、東京・霞が関の日比谷公園で同訴訟の早期全面解決を求めて座り込みを始めました。夜はキャンドルライトを持って厚生労働省前で訴えました。
一連のとりくみは、国が感染しているが発病していないキャリアーの賠償を対象外にするなど被害者切り捨てをしようとしているために実施したもの。
「国の対応はひきょうです。私たちの負っている精神的苦悩を無視している」と話すのは北海道訴訟の男性原告(62)です。
2年前に大腸がんの手術をしたさいにB型肝炎に感染していることが分かりました。「がんというだけでショックでしたがプラスしてB型肝炎という病気についても一緒に告知され二重のショックで頭は真っ白でした」
術後のリハビリのため介護施設でデイサービスを受けていますが「食器は別扱い。本来デイサービスで受けられる入浴ができない。日常生活では感染しないのに差別をされています」と差別と偏見による精神的被害を話します。
「がんの再発も心配ですし、肝炎の進行も不安。定期的な検査は欠かせません。エコーやCTは半年に1回必ず受けています」といいます。
年金生活の男性は「年間40万円はかかる医療費。負担は大きいです」と語り、「国が強制的に行った集団予防接種で私たちは被害にあったんです。国の行った不法行為に責任を負い賠償するのは当然です」と、切り捨て策に怒ります。
日本共産党の紙智子、田村智子両参議院議員が激励に駆けつけました。