2010年11月20日(土)「しんぶん赤旗」
命に格差 我慢できぬ
B型肝炎訴訟 必死の訴え
座り込み終わる
全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は、同訴訟の早期全面解決を求めて17日から開始した東京・霞が関の日比谷公園での座り込みを19日終了しました。全国の原告ら、のべ400人が参加しました。
「16日に開いた国会内での集会を含めると4日間になりました」と話す広島訴訟原告の男性(43)。「自分は慢性肝炎ですが、私より重病のがん患者の原告もがんとたたかいながらがんばっています。10月に広島訴訟の原告が1人亡くなり、提訴後、全国で11人が亡くなっています」と、年内解決の重要性を強調します。
医師からは「無理はするな」と警告をうけていますが「命の価値に差をつけることはできない」と、薬害C型肝炎訴訟の賠償金より大幅に低い和解金の国の提示に我慢ならずに座り込みました。
男性は19歳のときに献血をしてB型肝炎に感染していることが分かりました。恋をして結婚。しかし、B型肝炎が立ちはだかり破局。「何も悪いことをしていないのに苦しんでいる。本当に悪いのは国だ」
「現在の医学では、B型肝炎ウイルスを完全に排除することはできません。抗ウイルス剤を一生飲み続けなければなりません。副作用として生まれる子どもに影響を与えて奇形になる危険を伴っています。二重の被害にあうのです」
倦怠(けんたい)感や重い疲労感など体調が悪くアルバイトの仕事にしか就けません。「賠償金だけでなく生活の補償をしてください」と話しました。
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