2010年11月26日(金)「しんぶん赤旗」
交付金減で大学危機
神戸大学長と党県委懇談
兵庫
国による大学予算の削減問題で25日、日本共産党兵庫県委員会が神戸大学で福田秀樹学長と懇談しました。堀内照文党県国政委員長や新町みちよ県議が大学の危機打開に向けた党の政策を紹介し、学術科学振興には大学の基盤的経費の保障が重要だと強調。学長は「(削減される)交付金はほとんどが人件費。教員のクビを切ることになる。危機的状況だ」と訴えました。懇談には、門屋史明県青年学生対策委員会事務局長、味口としゆき灘区市政対策委員長らも参加。大学側は石田廣史副学長や坂口裕事務局長らが同席しました。
国は来年度予算で国立大学の運営費交付金などを1割削減する方針です。同大学がこの6年間で12億円も交付金を削減された中、今回は約10億円減になるといいます。
福田学長は、授業料の値上げは「言語道断の話」だとした上で、教員の定員数を年間で7人減らしていると述べました。その影響で若手研究者の活躍を阻害することになり、高度成長期の繁栄を支えた教育・科学技術分野を「ないがしろにする」政策だと指摘。「国際競争に勝てなくなる」と危ぐし、削減の見直しを求めました。堀内氏は「大学や科学分野に対する日本の姿勢が問われている」問題だと応じました。
話題は大学生の就職難問題にも及び、福田学長は、就職活動を始める時期が早すぎるのが問題だと話しました。