2010年12月2日(木)「しんぶん赤旗」

青少年条例改定案は撤回を

共産党都議団が見解


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(写真)記者会見する(左から)清水、吉田、古館各都議=1日、都庁

 日本共産党東京都議団は1日、漫画・アニメーションの性描写を規制する都の青少年健全育成条例改定案の撤回を求める見解を発表しました。吉田信夫幹事長、清水ひで子、古館和憲両都議が記者会見しました。

 吉田氏は改定案について、石原慎太郎知事自身が11月26日の記者会見で「実質的に前と同じ」と述べたように、規制する図書類が恣意(しい)的に判断され、出版・創作活動を萎縮させる点でも、インターネットや携帯電話の利用で家庭教育に対する過度の行政の介入を招く点でも、6月都議会で否決された改定案と本質的に変わらないと批判。さらに今回の案は前回案以上に規制を恣意的に拡大しかねない重大な問題をはらんでいると強調しました。

 吉田氏は改定案の▽規制対象を前回の「非実在青少年」(18歳未満)から全年齢の登場人物に拡大▽規制対象となる「刑罰法規に触れる」性行為の範囲が不明確で恣意的に拡大されかねない―など問題点を列挙。根拠もなく規制対象を広げることは、表現・出版の自由からみて許されないと述べました。

 そのうえで、都が青少年対策として行うべきは、何よりも社会的合意と自主的努力を尊重し、青少年の性的自己決定能力を高める総合的対策だと力説しました。

 吉田氏は同日、民主党、生活者ネット・みらい、自治市民の3会派に見解を手渡し、議会としてチェック機能を発揮するよう検討を呼びかけました。





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