2010年12月3日(金)「しんぶん赤旗」

介護保険改定 6党政策討論会

生活援助外し反対で一致


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(写真)6党が出席した介護保険の政策討論会=1日、東京・千代田区

 2012年度の介護保険改定に向け厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会が「見直し意見」をまとめたことを受け1日夜、6党政策討論会が開かれ、生活援助外し反対などで一致した一方、財源をめぐり消費税問題での対立が浮き彫りになりました。

 主催は「介護保険を持続・発展させる1000万人の輪」。日本共産党、民主党、自民党、公明党、社民党、みんなの党が出席しました。

 「1000万人の輪」共同代表の樋口恵子さんが「厚労省の『見直し意見』は物騒な内容。大きな声をあげていかなくてはいけない」とあいさつしました。

実態から出発 高橋議員主張

 介護保険部会委員でもある結城康博・淑徳大学准教授が部会での論議を振り返り、「介護保険10年の総括がされずに各論議論に入ってしまった。お金がないという前提からの議論になり幅の狭い議論になってしまった」と発言しました。

 介護保険制度の見直しについて日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は「現場で苦労している人たちの実態から出発しなくてはいけない」と指摘。共産党が6月に行った調査で、サービス利用を我慢している利用者がいる介護事業者が7割を超したこと、訪問介護事業所の7割が人材不足であることを紹介し、利用者の負担軽減、要介護認定と利用限度額の廃止など党の政策を説明しました。

 高橋氏は、生活援助を介護保険から外すこと、ケアマネジメント(介護計画づくり)に利用者負担を持ち込むことは許されないと力説。他党もこの点では同様の見解を示しました。

財源に消費税 自公が方向性

 財源論では各党の違いが鮮明になりました。自民党の田村憲久衆院議員は「消費税を5%アップしてそのうち8000億円を介護に充てる」と発言。公明党の古屋範子衆院議員も「景気回復の後に税制の抜本改革に着手する」と消費税増税の方向を示しました。

 高橋氏は「これまで消費税として徴収された金額とほぼ同額が法人税減税されている」と指摘し、軍事費や大企業減税、高額所得者優遇税制にメスを入れるべきだと主張しました。





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