2010年12月4日(土)「しんぶん赤旗」
臨時国会が閉会
共産党、議会政治の大道にたち進路示す
党議員団総会 市田書記局長あいさつ
衆参両院の多数派が異なる「ねじれ国会」で菅政権の姿勢を問う本格的議論が行われた第176回臨時国会は3日、64日間の会期を終え閉会しました。日本共産党は国会議員団総会を開き、カンボジアでのアジア政党国際会議に出席中の志位和夫委員長に代わって市田忠義書記局長があいさつしました。(市田氏あいさつ)
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市田氏は、今国会開会の議員団総会で志位委員長が民主、自民両党の共通の土台である「米国・財界中心」の古い政治と国民の利益との間の「ねじれ」を大本からただそうと呼びかけたことにふれ、議員団がこの課題に積極的に挑戦して貴重な成果をあげたことを確認しました。
今国会では民主党・菅政権の「自民党返り」が明白になったと指摘。後期高齢者医療制度廃止や労働者派遣法抜本改正という国民の願いに背き、日本の農業と社会を破壊する環太平洋連携協定(TPP)への参加に踏み出すなど「古い政治の強力な推進者となり果てた」と述べました。
尖閣、千島の領土問題では、自民党政権の外交的弱点を引き継ぐだけで、北朝鮮問題でも平和的外交的な解決のための積極的イニシアチブを発揮できないでいると指摘。国民が求める小沢一郎民主党元代表の国会招致を拒否し、公約に背く企業・団体献金再開に足を踏み出したと批判しました。
市田氏は、政府と自民党などが政治の中身に違いがないために非難合戦に走っていることは政治的退廃現象だと批判。「わが党は、審議を通じて政権を追い詰める議会政治の大道に立って国の進むべき方向を大きく示す骨太の論戦を展開してきた」と強調しました。
大企業に滞留した資金を還流させてこそ日本経済の閉そく状況が打開できるとの提起に対し、首相も「富が広く循環する経済構造」の必要性を認めざるをえなかったことをはじめ、TPP問題、領土問題での提起など道理ある論戦は、今後も大きな力を発揮することは間違いないと強調。切実な就職難打開の論戦などは「国民の要求のあるところ日本共産党あり」の立党の精神の真骨頂を示したものだったと力を込めました。
日本共産党の第2回中央委員会総会が呼びかけた「国民との結びつきを強める」という点でも、党議員団の紹介請願数は通常国会に匹敵する規模になったと指摘。「党議員団はいよいよそのかけがえのない値打ちを発揮している」と強調し、いっせい地方選勝利に向けた活動など諸活動の先頭に立つ決意を表明しました。
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