2010年12月8日(水)「しんぶん赤旗」
青少年条例案撤回を
あぜ上都議“創作萎縮させるな”
都議会
日本共産党のあぜ上三和子東京都議は7日、12月都議会の代表質問に立ち、石原慎太郎知事に、青少年健全育成条例改定案を撤回するよう求めました。
あぜ上氏は、改定案が行政の恣意(しい)的判断によって、図書規制の対象を拡大し創作活動の萎縮をもたらすうえ、インターネットや携帯電話について家庭教育に行政が介入する危険が強いとし、「(6月議会で否決された)前回案と本質的に変わらない」と述べました。
さらに規制の基準の「刑罰法規」に同条例の「淫行」処罰規定が適用され、青少年の性愛を描く作品がどこまで規制されるかわからなくなり、「前回案以上に表現活動を抑制する」と批判しました。
同日の本会議答弁で石原知事が改定案に反対している人を「わけのわからん反対をしているわけのわからん輩(やから)」と発言したことに対し、あぜ上氏は「とんでもない暴言。撤回すべき」だと迫りました。
石原知事は撤回要求を拒否し、倉田潤青少年・治安対策本部長は「創作・表現活動を抑制するようなものではない」と強弁しました。
あぜ上氏は再質問で条文上、恣意的判断されうることは「国旗・国歌法」で石原都政が学校現場に「日の丸・君が代」を強制したことと同じ危険があると指摘し、改定案に反対する団体や都民と議論する場を設けるよう要求。石原知事は答弁に立たず、本部長が答えるにとどまりました。
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