2010年12月9日(木)「しんぶん赤旗」
B型肝炎訴訟
原告・弁護団 早急に全員救済を
国は加害の意識持って
国の強制により実施された集団予防接種でB型肝炎に感染させられた被害者が国に損害賠償を求めた裁判で、全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は8日、年内解決をめざして、国会内で集会を開くなど局面打開のため総力をあげました。
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国会内で集会
国会内で開いた「早期全面解決をもとめる集い」で、原告団代表の谷口三枝子さんは、和解協議の状況にふれて「国はやる気がない。与党になったら責任を逃げている。重篤な患者を見殺しにするのでしょうか。これ以上放置しないでください」と、未発症のキャリアー(持続感染者)への賠償を拒む政府の対応を厳しく批判しました。
「国は加害者としての意識がない」と訴えた大阪訴訟原告団の女性(58)は「自殺も考えた」と、被害者の追いつめられた心情を語りました。
女性は「感染していることが分かり、わが子に母乳を飲ませることも禁止されました。6年前に慢性肝炎を発症し、3年間で医療費が300万円を超えました。子どもに母子感染させたことで謝りました。子どもは『おかあさんは被害者。悪いのは国で、謝るのは国です』と言ってくれました。一つしかない命です。全員救済してください」と訴えました。
九州訴訟原告の男性(58)は「7月にがんが再発して手術をしました。私たちには時間がありません。早く安心して生活できるように、謝罪して償ってください」と語りました。
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員と田村智子参院議員が出席し、激励のあいさつをしました。
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