2010年12月12日(日)「しんぶん赤旗」
平和共同体へ先導こそ
TV番組 安全保障問題で穀田氏
日本共産党の穀田恵二国対委員長は11日、日本テレビ系番組「ウェークアップ!ぷらす」に出演しました。日本の安全保障の方向性を問われ、フリップに「軍事同盟より平和の共同体へ」と書き、「東南アジア友好協力条約(TAC)に見られるように、平和の共同体に向けて日本は憲法9条を生かしてイニシアをとるべきだ」と主張しました。
森本敏・拓殖大学海外事情研究所所長や、民主党の長島昭久前防衛政務官が日米軍事同盟の「深化」と自衛隊強化を強調したのに対し、穀田氏は「世界で軍事同盟は日米、米韓、米豪、北大西洋条約機構(NATO)の四つしかない。軍事同盟下の人口は今や16%だ」と指摘しました。
北朝鮮の砲撃事件なども背景に、過去最大規模で行われた日米共同演習について穀田氏は、「国連憲章や朝鮮戦争の休戦協定などに違反する北朝鮮のやり方は厳しく糾弾しなくてはいけない」と発言。「韓国は軍事挑発を厳しく非難すると同時に、挑発に乗らない冷静な対応をしている。軍事に対して軍事という緊張を高め、悪循環をつくるやり方は反対だ。外交力全体でどう解決するのかを議論することが大事だ」と語りました。
また、新防衛大綱で「動的防衛力(抑止)」が盛り込まれることに、「結局、自衛隊の展開を大きくするということ。自民党時代よりもいっそう危険なものだ」と指摘しました。
沖縄・米軍普天間基地「移設」問題について穀田氏は、「普天間基地はもともと沖縄戦のなかで無法に土地を接収してつくられたもので無条件に返さなければならない。普天間基地をなくせと言っている沖縄県民の思いを真剣に受けとめるべきだ」と強調しました。