2011年1月6日(木)「しんぶん赤旗」
イラン「核施設視察を」
ロ・中・EUなどを招待
【カイロ=伴安弘】イラン外務省報道官は4日、ロシア、中国の他、欧州連合(EU)と非同盟諸国の一部の国のIAEA(国際原子力機関)大使をイランの核施設視察に招待することを明らかにしました。対イラン核問題協議に加わっている6カ国の中で米英仏独4カ国はこの招待を受けていないとみられます。米国務省のクローリー報道官は米紙ニューヨーク・タイムズに対し「狡猾(こうかつ)な策略だ」と語りました。
イランは今月後半にトルコのイスタンブールで国連安保理常任5カ国(米英仏中ロ)とドイツの6カ国と核協議を行う予定です。イランは、今回の招待はこれを前にした「IAEAとの協調」を示すイランの意思の表れ(イラン外務省報道官)としています。
報道によると、視察対象は、ウラン濃縮施設があるナタンツとIAEAの監視下で建設されたブシェール原子力発電所で、期日は15日あるいは16日になるとみられます。
対イラン協議6カ国のうち米国など4カ国が招待されていない一方、EUの議長国ハンガリーが招待されました。しかし、6カ国を代表しているアシュトンEU外交安保共通代表(外相)は招待されていないとみられます。
中国外務省の洪磊(こうらい)報道官は中国が招待国に含まれていることを確認しましたが、招待に応じるかどうかには言及しませんでした。
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