2011年1月29日(土)「しんぶん赤旗」
防衛局、名護市に異議
環境評価不許可で 新基地推進へ圧力
沖縄防衛局は28日、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」先とされている同県名護市辺野古周辺海域の環境現況評価を同市が昨年11月30日、不許可としたことについて、その取り消しを求めて行政不服審査法第6条に基づく異議申し立てを、名護市長および名護市教育委員会教育長に対して行いました。辺野古漁港を使用する調査については同日、漁港漁場整備法に基づいて鹿野道彦農相に異議を申し立てました。
防衛省は最近、名護市に対する米軍再編交付金の支払い停止を表明するなど、県民の総意に沿って普天間「移設」を拒否する同市への露骨な攻撃を強めています。
環境現況調査は辺野古への新基地建設を念頭に、防衛局が定期的に行ってきたもの。ソナーを使ってのジュゴンなど水生動物の調査などを行っています。今回は昨年6月15日に市に対して河川やマングローブの立ち入り、漁港の調査などを申請していました。
名護市は昨年7月時点で、新基地建設との関連が認められた場合は調査を拒否することを確認。同月26日に防衛局に対して照会を行っていました。
市に落ち度はない
稲嶺進・名護市長の話 沖縄防衛局がやっていることに法律の根拠はなく、彼らもそれは知っているわけです。名護市長は権力を乱用したというが、どちらが権力の乱用なのか。
異議申し立ての文面はまだちゃんと見ていませんが、われわれにはなんの落ち度もありません。法律などの解釈の問題があるとしたら顧問弁護士など専門の方々に相談し、しっかりと対応したい。