2011年2月8日(火)「しんぶん赤旗」
石綿被害者 涙の訴え
大阪 クボタに謝罪求める
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石綿(アスベスト)禍の根絶と補償制度の確立を求め訴訟をたたかう東西の被害原告らが7日、大阪市浪速区に本社を置く被告製造企業・クボタに対し要請行動を行いました。首都圏建設アスベスト訴訟統一本部や全建総連関西地方協議会が呼びかけたもので、約270人が参加。「危険性を知りながら放置した国と企業は許せない」と怒りの声を上げました。
首都圏訴訟は提訴から3年近くたち、50人もの原告が命を奪われています。一審で勝訴判決を得たものの国が控訴した大阪・泉南訴訟は、裁判所が国に事実上の和解勧告を提起しています。今回は、2009年7月に続く2回目の行動です。
各都府県の原告代表らは、「47歳の仲間は家族を残して亡くなった。遺影の前で必ず勝利報告したい」(千葉)などと次々発言、被害責任を認めた上での謝罪や早期解決に応じるよう求めました。肺がんで夫を亡くした泉南訴訟原告の女性も、涙ながらに訴えました。
統一本部の白田宏記副本部長や清水謙一事務局長らは「命と健康と生きる権利を問うたたかいだ」などと呼びかけました。
行動後には「連帯・交流集会」を中央区内で開きました。各裁判報告や、提訴準備を進める京都など、全国での取り組みが紹介されました。8日は大阪市や神戸市内の製造企業に要請する予定です。