2011年2月10日(木)「しんぶん赤旗」

「農業はなくならないが農村なくなる」

前農水政務官 苦しい質問


 「農業はなくならないが、農村は確実になくなる」―。9日の衆院予算委員会で、菅直人首相が進める環太平洋連携協定(TPP)参加をめぐり、民主党の佐々木隆博議員(前農林水産政務官)からこんな意見が出ました。

 「(日本の)農産物関税は11・7%でアメリカに次いで開放されている」と指摘。その上で「海外の資本が入ろうが農業がこの国から無くなることはない。20%かそこらかは残る。しかし、農村は確実になくなる」としました。

 玄葉光一郎国家戦略相は答弁の中で「アジア・太平洋40億人の『内需』を取り込むことも必要だ。通商国家として宿命付けられている」と述べました。

 佐々木氏は、小泉「構造改革」で貧富や地域間の格差が広がったとして「そのときの改革の轍(てつ)を踏んではならない」と主張。しかしTPP参加反対は口にせず、「それぞれの国の違いをどうやって認め合うかを含めて進めていくべき」だなどと述べました。





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