2011年2月12日(土)「しんぶん赤旗」

わかった。TPPは国壊す

黙ってられぬ

食と農 党派超えつどい 北海道・音更

共産党が主催


 北海道一の畑作地帯・十勝平野を望む音更(おとふけ)町で11日、日本共産党十勝地区委員会が第16回「食と農のつどい」を開きました。「TPP(環太平洋連携協定)問題を学びたい」と消費者や農家・農業委員、自治体関係者、十勝町村会長(本別町長)など近隣の市町村からも広範な人々が参加し、235人で会場は満席になりました。


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(写真)「食と農のつどい」で講演する紙議員(手前)=11日、北海道音更町

 「つどい」では、日本共産党の紙智子参院議員(党農林・漁民局長)と北海道地域・自治体問題研究所の三浦泰裕理事が講演しました。

 音更町の寺山憲二町長があいさつし、「農業は地域経済にとって欠くことができない」とのべ、TPP参加に反対を表明しました。

 紙議員は冒頭、現在交渉中の日豪EPA(経済連携協定)で、米以外の牛肉や牛乳、畑作物の関税をゼロにしようとする動きを告発しました。その上でTPPは、農業だけでなく、保険・金融・雇用などあらゆる分野の関税撤廃や規制緩和を進め、国民の生存や安全を脅かすと指摘。背景にアジアで経済的な足場を築きたいアメリカの思惑があると述べ、(1)食料主権を貿易のルールにする(2)東アジア諸国と平等・互恵の経済連携を進める―を提唱しました。

 三浦理事は、農業を基盤とする北海道の上川地方と十勝を比較。十勝は食料品製造の出荷額が伸び、経済・市民生活が堅調と紹介、「畜産と畑作が関連産業を発展させた」と指摘しました。

 2歳と3歳の孫と参加した女性(64)=足寄(あしょろ)町=は「TPPへの参加は、農業だけでなく、国そのものが壊れるとわかった。孫たちのためにも黙ってはいられない」と話していました。

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