2011年3月18日(金)「しんぶん赤旗」
ホタテかご破壊・流失
紙議員らが漁業被害を調査
北海道噴火湾
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東北地方太平洋沖地震による津波で、北海道太平洋沿岸の漁業被害が拡大するなか、日本共産党の紙智子参院議員(党農林・漁民局長)は17日、内浦湾(噴火湾)沿いの洞爺湖町と八雲町、函館市に調査に入り、同市長や漁協、函館朝市協同組合などから実態と要望を聞きました。
いぶり噴火湾漁協は水揚げの8割が養殖ホタテですが、長さ300メートルの養殖桁(けた)=主軸ロープ=が津波でだんご状になり、ホタテが入ったかごが破壊・流失。ほとんどの稚貝が流された漁師もいます。同漁協の福島浩二参事は「若い漁師がうなだれている。でもわれわれは時間がかかっても必ず再生します」と力を込めました。
養殖ホタテの水揚げが3000トン減少すると見込まれる落部(おとしべ)漁協の高橋龍則専務理事は「激甚災害での補助の内容が定かでない」と不安を隠しません。
朝市や魚市場などベイエリア一帯が冠水した函館市では、西尾正範市長が「被災者を受け入れる市営住宅を100戸確保した。要望があれば患者を受け入れることもできる」と支援を表明しました。
紙議員は「党派を超えて救援と復興にあたる必要がある。出された要望はすぐ官邸に伝える」と話します。
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