2011年4月10日(日)「しんぶん赤旗」
独外相「核兵器禁止を」
国際社会に呼び掛け
【ロンドン=小玉純一】ドイツ国会では8日、ウェスターウェレ外相が軍縮に関する年次報告を行い、各党代表が討論しました。同外相は報告で、核兵器の世界的禁止を呼び掛け、野党は米軍の核兵器をドイツから撤去することなどを求めました。
ベルリンからの報道によると、外相は「核兵器の入手が容易になることを防がねばならない」として、「圧制者やテロリスト」が核兵器を手に入れることを防止するのが重要だと強調。世界中の核兵器を非合法化するため国際社会が力を尽くすよう訴えました。
また「人類の生存にかかわるこの問題を棚上げすることは容認できない」として、核兵器廃絶についてジュネーブ軍縮会議で進展がなければ、国連の安全保障理事会で協議すべきだという考えも示しました。
討論では、社会民主党代表が、核軍縮で大きな進展が見られないことに不満を表明。米戦術核兵器のドイツ領土からの撤去を要求しました。90年連合・緑の党代表も核兵器のないドイツの実現を求めました。左翼党の代表は米ロに次いでドイツが武器輸出世界3位という現状を批判しました。