2011年4月15日(金)「しんぶん赤旗」
JA全中、東電に抗議
「農家に土を返せ」
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全国農業協同組合中央会(JA全中)の茂木守会長と福島第1原発事故で農畜産物被害をうけた7県の代表は14日、都内の東京電力本店を訪れ、抗議の書面を清水正孝社長に手渡しました。
茂木会長は「農業者は放射能漏出による出荷停止や風評被害で収入が途絶え、生活の維持すら困難な状況に追い込まれている」と強く抗議。原発事故に伴うすべての被害に対し、速やかに補償するよう求めました。
これに対し、清水社長は「事故で大変な迷惑をお掛けしており、抗議を重く受け止める」と回答。補償に際して関係機関との協議を踏まえて対応する姿勢を示しました。
福島県農協中央会の庄條徳一会長は「原発周辺の農家は先代から受け継いできた農地から離れ、いつ帰れるかわからない。もう一度青空のもとで農業が営めるような土壌を返してほしい」と訴えました。
同社長は、抗議文を受け取るとその場を退席しました。これについて、JA全中の代表者らから「被災県の生の声を聞くべきだ」と怒りの声があがりました。
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