2011年4月16日(土)「しんぶん赤旗」
JA福島会長、東電社長に抗議
速やかに賠償を
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福島県農業協同組合中央会の庄條(しょうじょう)徳一会長は15日、都内の東京電力本社を訪れ、福島第1原発の放射能漏れ事故による農業被害について清水正孝社長に抗議しました。
庄條会長は「日本の食料基地の一翼を担ってきた県農業は、存亡の危機にある」と指摘。「最大限の憤りをもって抗議し、すべての被害を仮払いを含めて速やかに賠償するよう求める」とのべました。
これに対し、清水社長は「改めて心から深くおわび申し上げます」と陳謝。補償に関しては「誠意をもって対応する」と答えました。
抗議には17の農協組合長らが参加しました。福島第1原発から21キロのところに住む福島県酪農業協同組合の但野忠義組合長は「(放射能汚染で)自分が先(に死ぬ)か、牛を殺すのが先か、判断できず苦しい立場だ。35日経過しても、『誠意』という言葉だけで明確な回答が出ていない」と批判しました。
みちのく安達農協の斎藤道雄組合長は「(出荷停止により)毎日、搾った乳をぶん投げている。食料をつくる喜びと誇りを一日も早くもたせてほしい」と訴えました。