2011年4月22日(金)「しんぶん赤旗」
農業被害 国の支援を
紙議員調査に切実な訴え
宮城・仙南
|
日本共産党の紙智子参院議員は21日、宮城県仙南地方の名取市、亘理町、山元町を訪れて東日本大震災の農業被害などを調査、各市・町長から説明を受け、被災農家から話を聞きました。
仙南地方の沿岸部は、松林が流され、がれきの山と化しています。田も畑も泥地で区別がつきません。パイプが背骨のように泥から出て、ちぎれたビニールが巻きついていることで、やっとビニールハウスであったことがわかります。
宮城県名取市の避難所で暮らす宮城県沿岸部北釜地域の専業農家から紙議員は、要望を聞きました。
農機具どころかスコップ一つない中で、農業を続けていく強い意欲を桜井久一郎区長は語りました。「土地はすべて壊滅状態。この地域は50ヘクタールでチンゲン菜などをやっていたが、このままでは無理だ。土地買い上げの話もあるが国はいくらで買ってくれるのか、最低でも20ヘクタールを買えるだけのお金でわれわれの土地を買ってほしい。そうでなければ前へ進めない」と国への願いを語りました。
「今すぐにでも農業を始めたい」という農家も「みんな着の身着のままで家を出ている。60歳を過ぎたら銀行でも何でも金は貸してくれない。突然、収入が止まって、途方にくれている」と国の支援を訴えました。
紙議員は「当面の生活費が急がれています。1次、2次の形ででも出せないか伝えたい。そして上からの押し付けではなく、みなさんが主人公となった農業の復興へ私もがんばります」と答えました。
佐々木一十郎名取市長、斎藤邦男亘理町長、岩佐國男JA亘理山元組合長から農業被害の実情を聞き、斎藤俊夫山元町長の要望書を受け取りました。