2011年4月27日(水)「しんぶん赤旗」
“農漁業復旧 万全に”
宮城・東松島、女川 紙議員に要望
参院農水委
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日本共産党の紙智子議員は参院農林水産委員として東日本大震災の農業、漁業被害調査のため26日、宮城県東松島市、女川町を訪れ、各市・町長、農漁業者らから要望を聞きました。
東松島市では、海水冠水面積だけで4千ヘクタールにもなる水田の深刻な被災状況を視察。阿部秀保東松島市長、斎藤賢仁JAいしのまき代表理事組合長らの説明を受けました。
斎藤組合長は津波で被災した農地の復旧に万全の措置と今年の作付け可能水田の早期確認などを強く求めました。
紙議員が農地確保をどう進めるのかと聞くと、斎藤組合長は「作付け可能、矯正すれば可能、不可能の3段階で線引きをしている。対応策が違うので国にも細かい対応策をお願いしたい」と答えました。
女川町では安住宣孝町長の案内で魚市場や町内の被災状況を視察後、漁業者の訴えを聞きました。
安住町長は「サンマ漁が8月から始まるが、選別場など仮の施設を造り、仕事が始められないか考えている。国にはどう漁業を再生するのかの方向性を早く出してほしい」と訴えました。
宮城県漁業協同組合女川町支庁の阿部彰喜運営委員長は「浜のがれきはまとめつつあるが、漁場はまったくの手付かず。復興の一番のネックとなっており、いち早く撤去してほしい」と要望しました。
女川魚市場買受人協同組合の石森洋悦副理事長は「原発のある女川や福島産と聞いただけで、買わなくなるのが心配。国はきっちりした安全検査をやってほしい」と訴えました。