2011年5月11日(水)「しんぶん赤旗」
漁船確保 支援拡充を
副大臣“必要なことは全て検討”
紙議員質問
|
紙智子議員は10日の参院農林水産委員会で、東日本大震災で被災した船が2万隻をこえるなか、漁船の確保と、速やかな漁港・漁場のがれき撤去をもとめました。
紙氏は、被災漁船の修繕、中古船の確保、新船の建造を支援する「共同利用漁船等復旧支援対策事業」は、「3分の1が漁協の負担になっているが、債務超過で存続できないところもあるので、さらに踏み込んだ支援が必要だ」と主張。筒井信隆農水副大臣は、「漁業の復興は最大の課題。そのために必要なことはすべて検討対象として取り組みたい」と答えました。
また紙氏は、被災船の調査費用や引き上げ費用も支援対象に含めるべきだと要求。筒井農水副大臣は、「今後検討させていただきたい」と答えました。
海のがれき撤去に関して、紙氏は、「漁場はまったく手がつかず復興のネックになっている」との漁協関係者の訴えを紹介し、「がれき撤去の見通しを示し、漁業活動を早く始めたいとの思いを勇気づけるメッセージを政府が出すべきだ」と主張しました。
鹿野道彦農水相は、「がれきの回収と処理を支援する漁場復旧対策支援事業を最大限活用して早急に行う」と答えるにとどまりました。
紙氏は、養殖施設の復旧について、被災した漁業者はすでに借金を抱えているとして、「マイナスではなくせめてゼロからスタートするため」国が全面的な支援を行うよう要求しました。