2011年5月12日(木)「しんぶん赤旗」
TPP交渉 結論先送り
笠井氏に松本外相答弁
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松本剛明外相は11日、菅直人首相が6月までに判断するとしていたTPP(環太平洋連携協定)交渉参加の是非について、「未曽有の大震災を受け、(TPP交渉に関した)さまざまな作業が3、4月に行われなかったことは事実。それを受け、今後の作業をしていく」と述べ、結論を先送りする方向を明らかにしました。衆院外務委員会での日本共産党の笠井亮議員に対する答弁。
笠井氏は、「東日本大震災から2カ月を経た今も、被災者の生活再建や地域社会・経済の再建はめどがたっていない」と指摘。「TPP交渉参加について、従来の政府方針は大震災を受け判断を先送りするということか」と質問しました。
篠原孝農林水産副大臣は、「(大震災が起きた)3月11日で事情が変わった。明確に(結論)延期の決定はしていないが、被災された農漁業者の心情を考えると、TPPというようなことを今、言う段階ではない。まずは復旧・復興に全力をあげることで政府内で検討している」と答えました。笠井氏は、「(TPP参加をめぐる)方針は根本から見直し、撤回をして大震災の復旧・復興に全力をあげるべきだ」と主張しました。