2011年5月23日(月)「しんぶん赤旗」
日中海上警備
「連絡機構望ましい」
赤嶺議員に外相が答弁
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松本剛明外相は、20日の衆院外務委員会で、日本と中国の海上警備当局間における現場レベルの相互連絡体制整備に向けて、政府内で検討をすすめる考えを示しました。日本共産党の赤嶺政賢議員への答弁です。
松本外相は、中国国家海洋局の劉賜貴局長と丹羽宇一郎駐中国大使との会談(9日)で、「海洋分野での協力に関して、いくつかの提案があった。その一つが日中の法執行機関の間での現場レベルの連絡メカニズムの構築」とのべました。
その上で「日中間の安定した戦略的互恵関係の増進、誤解や摩擦を減じ、意思疎通を強化する観点から、重層的なチャンネルが開かれることは望ましい」とのべました。
昨年9月の尖閣諸島沖の漁船衝突事件では、日中の海上警備当局間でたびたび緊張状態が生まれました。
松本外相は、中国人民解放軍の陳炳徳総参謀長と米軍統合参謀本部のマレン議長が18日、2012年中に災害救助と人道支援の合同演習を実施することなどで合意したことについて、「米中間の対話の進展は地域及び国際社会における平和と安定の観点から望ましい」と答弁しました。
赤嶺氏は、「経済分野でも安全保障分野でも相互に関係を深めている米中関係の大局をよくみる必要がある」と指摘し、中国の軍事力強化を口実にした日米軍事同盟強化を批判しました。