2011年5月28日(土)「しんぶん赤旗」

期限切り核廃絶 声明採択

非同盟諸国外相会議 閉幕

パレスチナ独立国家建設を支持


 【ヌサドゥア(インドネシア)=面川誠】当地で25日から開かれていた第16回非同盟諸国外相会議と非同盟運動50周年記念会合は27日、期限を切った核兵器廃絶への取り組みを強化することを明記した声明を採択して閉幕しました。パレスチナ問題では、1967年の第3次中東戦争以前の国境線に基づく独立国家建設を支持する宣言を採択しました。


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(写真)会議閉幕後、成功を喜び合う各国の外相=27日、インドネシア・ヌサドゥア(面川誠撮影)

 「核兵器の全面廃絶に関する声明」は、「具体的な期限を区切り、世界的な核軍縮と核兵器の全面廃絶を実現するための具体的提案を、非同盟諸国が策定する」ことを確認。「核兵器廃絶の方法を明確化するための高官級国際会議の開催のために努力する」としています。

 25日に採択された「バリ記念宣言」も、「核兵器のない世界に至る唯一の道は、全面かつ完全な核軍縮だ」と強調しました。

 3日間の一般討議では、「核軍縮の最も実効的な方法は、多国間交渉による核兵器禁止条約だ」(アニファ・マレーシア外相)、「厳格で効果的な国際的統制下での全般的かつ完全な核軍縮が必要」(モレノ・キューバ外務次官)といった声が相次ぎました。

 「パレスチナに関する宣言」は、東エルサレムを首都とするパレスチナ国家が可能な限り早く国連に加盟できるよう努力するとして、パレスチナ国家未承認の非同盟諸国に対して早期承認を呼び掛けました。現在、同諸国120カ国のうち30カ国が未承認です。

 主催国インドネシアのマルティ外相は記者会見で、「パレスチナの国連加盟は、和平プロセスを進展させる大きな後押しになる」と強調。「国連常任理事国に働きかけを強める」と述べました。

 宣言は、「1967年の国境線に基づいたパレスチナ国家承認に向けて、いくつかの国家が取った重要な措置を強く歓迎する」と表明しました。

 オブザーバー参加したセルビアのイェレミッチ外相は、1961年に第1回非同盟諸国首脳会議が開かれた同国の首都ベオグラードで9月に閣僚級の記念会合を開くと述べ、各国に参加を呼び掛けました。

 会議では、世界的課題に非同盟運動の取り組みを包括的に整理した「最終文書」も採択しました。





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