2011年5月31日(火)「しんぶん赤旗」

TPP参加やめよ

井上議員 震災復興の足かせ

参院決算委


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(写真)質問する井上哲士議員=30日、参院決算委

 日本共産党の井上哲士議員は30日の参院決算委員会で、「水産業や農業の再建なしに東北地方の復興はありえない」と強調し、その足かせとなる環太平洋連携協定(TPP)交渉の参加撤回を求めました。

 井上氏は、政府が交渉参加を先延ばししたものの、菅直人首相がオバマ米大統領に「早期に判断したい」と表明していることをあげ、「再建をめざす農漁業者の意欲を奪うものだ」と批判。TPP参加による関税撤廃で大幅な生産減になると農林水産省が試算したコメや牛肉、サケ・マスなどの東北被災3県(岩手、宮城、福島)の生産高が全国上位をしめていることを資料(表)で示しながら、「重大な打撃となる。具体的影響をどう考えているのか」とただしました。

 鹿野道彦農水相は「3県の農林水産業の産出額は全国の約1割。(TPP参加で)地域経済の影響は少なからずある」と答弁しました。

 井上氏は「少なからずではなく甚大なものだ」と指摘。「TPPへの対応として大規模化・集約化を押し付ければ、多くの人を廃業に追い込むことになる」と強調しました。

 鹿野農水相は「国が上から押し付けるのではなく、復興は地域の方々の意向をふまえながら関係省庁とも連携してとりくむ」と述べました。

 井上氏は「地域の方の意向を考えればTPP交渉参加はありえない。TPPは究極の上からの押し付けだ」と参加中止を迫りました。

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