2011年6月9日(木)「しんぶん赤旗」
核のゴミを搬出
米原子力空母に住民抗議
横須賀
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米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)配備の原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)は8日午後、平和・市民団体が抗議するなか低レベル放射性廃棄物の艦外への搬出作業を行いました。
抗議行動参加者は、船からの監視、京急横須賀中央駅前での宣伝行動などにとりくみ「世界では原発をやめようという声が広がるなかで、こんなことは許せません」などと訴えました。
放射性廃棄物は、GW配備(2008年9月)に伴い毎年1〜5月の定期整備で発生したもの。米軍の原子力艦船の日本寄港についての日米合意「エード・メモワール」(1964年)では、米国外の港に原子力艦船がいるときは放射能にさらされた物質を船外へ搬出しないとしていますが、これに違反し放射性廃棄物搬出を3年連続で強行しました。
雑巾、プラスチックシート、作業用手袋などの固形廃棄物収容コンテナを、大型クレーンでGWから隣の岸壁に接岸した米海軍軍事海上輸送コマンドがチャーターした貨物船に積み替えました。チャーター船公募の提案依頼書では、廃棄物の量は20フィートコンテナ約8個分としています。
当初4月に予定していた搬出は、福島第1原発事故による放射能の影響を回避するためGWが洋上待避したことでずれこみました。
積み出した放射性廃棄物は、原子力艦船の整備を行うピュージェット・サウンド海軍造船所・中間整備施設(ワシントン州ブレマートン)へ運びます。
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