2011年7月3日(日)「しんぶん赤旗」
築地市場縦断
環状2号工事やめよ
東中労が国交省と交渉
|
築地市場(東京都中央区)を縦断し臨海部へ延びる都市計画事業「東京都市計画道路・環状2号線(晴海〜汐留区間)」の工事再開をめぐり、全労連・全国一般東京地本東京中央市場労働組合(羽根川信執行委員長)は1日、国土交通省と交渉し「築地市場の移転を前提にした工事は中止すべきだ」と迫りました。
同省都市局は「事業の許認可などの権限は、関東地方整備局に委譲されている」などとして具体的な回答を避けました。
6月3日に突然始まった工事は、市場の南岸を流れる隅田川に橋を渡すための仮設桟橋工事です。
参加者からは「いきなり工事が始まった。船が接岸できず水揚げできない。営業妨害だ」「工事が施設の取り壊しまで進むと、つぶれる会社も出てくる」など憤りや切実な意見が出されました。
移転先の豊洲(江東区)は依然、土壌汚染や液状化が起きています。市場内で最大の業界団体「東京魚市場卸協同組合」(東卸)は6月17日、移転反対の山崎治雄氏を理事長に選出。移転の「合意形成」すらできていません。
羽根川氏は「まったく移転が確実な情勢じゃない。山崎新理事長も『営業に差し障りが出てくるものには反対する』といっている。早急に中止させてほしい」と要請しました。
■関連キーワード